私たちの快眠を支えている布団、ベッドマット、枕といった寝具たち。
アスリートが寝具にこだわっているという話をよく耳にしますが、寝具にこだわるべきなのはアスリートだけではありません。
日々ハードワークをこなしている心身に十分な休息をもたらすために、具体的にどんなところにこだわればいいのでしょうか。
このコラムでは、敷き布団、掛け布団、そして枕と快眠のために重視すべきポイントをご紹介します。
敷き布団には適度な硬さと通気性のあるものを
人が立っているときの背骨は、なだらかなS字を描いています。
寝ているときにもこのS字を保つことが最適な寝姿勢だといわれおり、敷き布団やベッドマットはS字を保つために適度な硬さが必要です。
しかし硬すぎるとかえって体に負担を与えることになります。
通気性も重要です。
睡眠にスムーズに入っていくためには、深部体温(体の内部の温度)と、皮膚温度(体の表面の温度)の温度差が縮まることが大事です。
例えば眠くなると手が温かくなりますが、これは熱を放射させることで深部体温を下げ、皮膚温度との温度差を縮めようとしているからです。
通気性が悪いと、体が熱を放射させようとしても思うように熱が逃げません。
一般的に寝床内の温度は33℃前後に保つと快適だといわれています。寝床内の温度を調整しやすい、通気性の高い敷き布団を選びましょう。
掛け布団は体になじむものを
掛け布団を選ぶポイントは、体になじむフィット性と、寝返りを妨げない軽さです。
掛け布団には、綿や合成繊維、真綿羽毛(ダウン)などの素材が使われていますが、羽毛と真綿は空気をたっぷり含んでいるため、外の熱が伝わりにくくておすすめです。
柔らかく体にフィットしてすきま風を防いでくれます。
首を支えて、寝姿勢を安定させる枕
枕の役割はベッドマットや敷き布団と、後頭部から首にかけての隙間を埋めて、立ち姿勢に近い自然な体勢を保つことにあります。
枕が首の形に合っていなければ、頭痛や肩こり、いびきや不眠症など、さまざまな症状の原因にもなります。
体型に合った高さ、寝返りしても頭が落ちない、肩先までしっかり支えられるサイズを選びます。
頸部のすき間の深さは一般に1-6cmといわれていますので、この深さに合った高さの枕を選ぶと首や肩への負担が少なく眠りやすくなります。
枕も敷き布団と同じように、
通気性のあるそば殻、パイプストローが入った枕などが向いています。
通気性のよい枕は、深部体温と同様に脳の温度も下げてくれるので、体も脳もしっかりと休めることができます。
年齢や体型、体重の変化によって寝具を見直すだけでなく、
寝具にも寿命があります。弾力性が落ちてきたら買い替えも検討して、寝具のベストコンディションを保ってみてください。
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