子どものころに「眠れないなら羊を数えなさい」と言われた経験がある人も多いかもしれません。
なぜ羊で、どのような理由があるのでしょうか。
何かを数えて入眠に誘うという方法はありますが、それらの目的は呼吸を深く整えることで緊張を和らげ、体が休むときに働く副交感神経を優位にさせることにあります。
このコラムでは、リラックスして入眠できる方法をご紹介します。
羊を数える理由
なかなか寝つけないときに、「羊が1匹、羊が2匹……」と数えるのは、昔から言い伝えられた日本の文化です。
しかし「羊が1匹」と数えても自然な入眠にはなりにくいといわれています。なぜなら日本語の「羊が1匹」では呼吸のリズムが整いにくいからです。
羊を数える文化は、羊=「sheep(シープ)」が、英語圏で眠りを意味する「sleep(スリープ)」と発音が似ていることから広まりました。
「sheep」は発音しやすく、息をひそめるような響きがあり、「one sheep, two sheep」と発音を繰り返すことで呼吸のリズムが自然と整っていき、リラックスできるので入眠しやすくなるという説があります。
「カウントダウン法」という方法も知られています。
これはアメリカの催眠療法士が提案しているもので、100から1まで数えるという単純な方法です。
ポイントは100から始めること。1つの数字を数えるのに5秒ほどかけてゆっくり数えることで、呼吸が整って心拍数が下がり、リラックスできます。
ゆったりと深い呼吸が眠りに誘う
単調なリズムで何かを数えるという行為の目的は、呼吸を整えることにあります。
ストレスがたまっているときの人は呼吸が浅くて短くなりますから、息を長く吐きながら深く呼吸してリラックスできれば、入眠しやすくなるといえるでしょう。
1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)を味方につけて
キャンドルなど炎のゆらめきを見ていると、リラックスして眠くなると聞いたことはありませんか?
炎のゆらめきや自然の音などは「1/fゆらぎ」と呼ばれるリズムで、人の生体リズムと合っているため、聞くとリラックスするといわれています。
自分にとって一番眠りに入りやすい方法を探してみてもいいですね。
例えばクラシック音楽や波の音など自然界の音を集めた睡眠用の音楽CDなどを聞くのもおすすめです。
日本各地の自然や文化の音を活かした心地よい音「音旅」のバックナンバーはこちらからご覧いただけます。
リラックスできる方法は個々によって違うはずです。
自分に合った方法を見つけて、心身ともにリフレッシュできる理想的な眠りを得るために、自分に合った方法を取り入れてみましょう。
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