そろそろ全国的にも梅雨入りの時期ですね。
雨の日は、電車やバスがいつもより混んでいることも多いですし、メイクや髪型など朝の準備にも普段より時間がかかります。また、雨の日は低気圧が通過する日なので、頭痛やめまいなどに悩まされる人もいるかもしれません。しかし、雨音は私たちを癒す力を持っています。今月は、そんな雨音の不思議な魅力をお伝えします。
雨音のもたらす効果
①1/fゆらぎ
1/fゆらぎとは、自然音の中に含まれる音のゆらぎのことで、規則性と不規則性が調和したリズムのこと。そんな1/fゆらぎを自然音は持っているといわれており、雨音にも当てはまります。そして1/fゆらぎは、心臓の鼓動など、私たちの体もこのリズムを持っているため、私たちにとって心地よいものとして受け止められるのです。
②雨音からα(アルファ)波
落ち着いたリラックス状態の時、脳内に現れるのがα波ですが、雨音には、脳をα波に導く高周波が含まれています。気持ちを落ち着かせたい時や寝る前などに、少し集中して雨音を感じてみてはいかがでしょうか。
③適度な環境音としての雨音
アメリカのイリノイ大学の研究によって、無音~静かな環境よりも、70デシベル程度の雑音(やや強めの雨音くらい)に囲まれた環境の方が、人間の脳は効率よく働くことがわかっています。静かな図書館の中で勉強や作業をするより、少し騒がしいカフェなどでの方が集中できる人もいるかと思います。在宅中に、少し窓を開けて、雨音を聴きながらの作業もよいかもしれません。
雨音とホワイトノイズ
ホワイトノイズという言葉を聞いたことはあるでしょうか。音は特定の高さを維持するカラーノイズ(Color Noise)と幅広い音幅を持つホワイトノイズ(White Noise)に分かれます。ホワイトノイズはテレビの砂嵐のような「ザー」や「ゴー」というような、擦れるような音のこと。雨音は代表的なホワイトノイズに当たります。
ホワイトノイズは「意味のない音」とも呼ばれています。意味がないというとネガティブに聞こえがちですが、意味がないために意識しないで聞くことができる、という利点もあります。意識せずともそこにあり、カラーノイズを遮断する効果もあります。
低月齢の子どもの寝かしつけには、この「ホワイトノイズ」に一定の効果があることがわかっています。一説にはお腹の中で聞いていたお母さんの血流の音に似ていると言われており、安心感が得られるからとのこと。
雨の日はもちろんですが、今は雨音の無料アプリなどもありますので、気持ちが沈んだ時や、寝る前などにも、雨音の効果をぜひ感じてみてはいかがでしょうか。
気持ちが晴れない、なかなか寝付けないなどのお悩みも、ONLINE健康推進室では受け付けています。ぜひご利用ください。
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執筆者プロフィール 横山/保健師・公認心理師
臨床経験の後、行政での保健師経験の他、官公庁、民間企業にて産業保健に従事してまいりました。保健指導、健康相談、研修の企画、運営の他、メンタルヘルスの面談を数多く経験しています。
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