6月はすっかり蒸し暑く、梅雨が明ければ夏本番を迎えますね。今年も暑い日が予想されています。
皆様は、
「痛風」と聞いてどういったイメージがあるでしょうか。痛風は、関節の炎症による痛みを指しますが、名前の由来は諸説あります。「まるで風が吹くように、痛みが強弱をつけて襲ってくる」ですとか、「風が当たっただけでも痛む」といったような、症状の様子から名前がつけられたようです。
では、このような
痛みは何が原因で起こるのでしょうか。
痛風の痛みの原因は?
血液中の「尿酸」という数値が高いことが原因です。
尿酸の結晶が関節に溜まり、その周囲が炎症を起こすことにより、痛みが生じます。
また、
痛みの特徴は発作性のため、「痛風発作」といわれることが多いです。
尿酸なのに、尿の病気ではないのか?
「尿」とついているので、腎臓の病気かと思われることが多いのですが、血液の中にある成分のひとつです。
尿酸は、からだの細胞が代謝などで作り変えられるときにできる副産物の名前です。常に新しい細胞に体が作り変えられていますから、いつも少量の尿酸が血液中に存在しています。そして、腎臓で尿にまざり、体の外に捨てられます。
夏に痛風発作が増える理由
血液中の尿酸の値が高いことで、関節の周囲に炎症を起こし、痛風が生じるとご説明しました。例えば
脱水になってしまうと、血液中の尿酸の割合が増えてしまいますから、数値が上昇します。
夏場は、汗をたくさんかいたり、ビールなどアルコールが進む季節でもあります。特にお酒は利尿作用があり、尿がたくさんでて脱水傾向になってしまいます。
このように、
汗とアルコールによるダブルの影響で、夏は痛風発作が起きやすいといわれています。
最近は、サウナが流行っていますね。汗をかくことはとてもよいことですが、
尿酸の数値が高い方は、十分な水分補給をし、サウナに入る間を短縮するといったことも気をつけることのひとつです。
夏の痛風を予防する工夫とは
痛風を予防するには、基本的には生活習慣の改善が重要です。夏場は特に脱水になりますから、水分補給は常に意識することがよいです。
- 水分補給をしっかり行い、脱水予防
毎日、純粋なお水を1~1.5Lは飲んでいただくことをお勧めします。
カフェイン飲料やアルコールは利尿作用がありますから、お水が良いです。
- 海藻・野菜をたくさん食べる
海藻や野菜を食べると、尿がアルカリ性に傾くといわれています。酸性の尿酸が、アルカリ性の尿に溶けやすくなり、体の外に出やすくなります。
このように召し上がるものに気をつけることでも、尿酸の数値が改善できることがありますから、お勧めです。
いかがでしょうか、生活習慣病のひとつである痛風は、メタボリックシンドロームの方にも多い症状です。普段の生活を見直しながら、夏は気をつけてお過ごしいただけたらと思います。
執筆者プロフィール 齋藤/看護師
循環器専門病院にて約20年、看護師として勤務。看護師の経験を活かし、オンラインでの健康相談を延べ1万件の対応をしてまいりました。得意とする相談は、睡眠障害、メンタルヘルス、生活習慣病など。オンライン健康推進室では、コンテンツ作成、コラム執筆、チャット健康相談やオンライン面談などをしています。ぜひお気軽に、ご相談ください。
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