肌に赤い湿疹のようなぷつぷつができたという経験のある方も多いのではないでしょうか。
このような湿疹は見た目や感触が気になるだけでなく、かゆみが強くなると集中力が低下したり、睡眠の妨げになったりするなど、日常生活にも悪影響を与えることがあります。
そこで今回は、湿疹が起こる原因や対処方法についてご紹介します。
湿疹ができる原因
まず、赤い湿疹ができる原因は主に「外的要因」と「内的要因」に分けられます。
要因はさまざまありますが、以下のものが原因となり生じるとされています。
◆外的要因:物理的刺激、化学物質、薬剤、虫、金属、アレルゲン、細菌、カビ、日光(紫外線)、気候、ストレスなど
◆内的要因:皮膚のバリア機能の低下、アレルギー体質、アトピー素因、内臓の疾患など
「よくある湿疹」を以下にいくつか説明していきますので、それぞれを確認してみましょう。
- 皮膚の乾燥による「皮脂欠乏性湿疹」
冬場や季節の変わり目に起こるもので多いのは、「皮脂欠乏性湿疹(ひしけつぼうせいしっしん)」です。皮膚は外部からの異物の侵入や水分の蒸発を防ぐ働きがありますが、その働き(皮膚のバリア機能)が低下し、皮膚表面の乾燥が進むことで起こります。
症状が悪化すると、強いかゆみや皮膚の一部で炎症症状を伴うこともあります。
- 皮膚の刺激やアレルギーによる「接触性皮膚炎」
主に外的要因によるもので、皮膚に何らかの要因が触れることで起こります。
基本的には触れた部分が赤くなったり、ぷつぷつと腫れたり、水ぶくれのようになったり、かゆみを伴ったりします。
接触性皮膚炎は、触れた物質の刺激が強いために生じる「刺激性皮膚炎」と、触れた物質にアレルギーがあるために生じる「アレルギー性皮膚炎」、紫外線によって生じる「光接触性皮膚炎」に分類されます。
- 皮膚のバリア機能の低下・アトピー素因による「アトピー性皮膚炎」
外的要因と内的要因によるもので、皮膚のバリア機能の低下と外からの刺激によって皮膚に炎症が起こり、赤くなったり、小さいぷつぷつとした発疹やかさぶたができたり、皮がカサカサになってかゆみを伴います。
アトピー性皮膚炎を発症する方は、アトピー素因(ダニ・ハウスダスト・花粉などに対するアレルギー)を持つことが多いと言われています。
- 虫刺され「虫刺症(ちゅうししょう)」
蚊、ダニ、ノミ、ハチ、毛虫などの虫に刺される、あるいは接触した部位に起こります。
かゆみを我慢すれば自然と治まるものもありますが、多くはアレルギー反応を引き起こし、すぐに赤み・かゆみが起こる「即時型反応」と、1~2日後から皮膚症状が出現してくる「遅延型反応」とがあります。
アレルギー反応の出方は、虫に刺された頻度やその人の体質によって大きな個人差が生じるのが特徴ですが、場合によっては強いアレルギー反応(アナフィラキシーショック)が起こることもあるため注意が必要です。
病院を受診する目安は?
□ 原因不明の発疹が長引いている
□ 発疹の症状が悪化している(発赤・熱感・かゆみが強くなる、など)
□ 発疹の範囲が広がっている
上記に当てはまる場合は、自己判断をせず、すぐに「皮膚科」を受診してください。
我慢できずに患部を掻いてしまい、
皮膚がただれてしまった場合も皮膚科を受診しましょう。
予防にはセルフケアも大切
お仕事などで日々忙しい皆さんとは思いますが、湿疹は毎日のセルフケアで予防することができる場合もあります。
具体的な方法についてご質問やご相談などありましたら、健康相談チャットをぜひお気軽にご利用ください!
執筆者プロフィール 千葉/保健師・公認心理師
消化器内科病棟にて看護師としての経験を活かし、保健師兼公認心理師として、働く皆様の健康と心のサポートを担当しています。皆様が「あなたらしく」健康を維持・増進できるよう、一人一人の声に耳を傾け、適切なアドバイスを提供し、日々の生活がより良いものになるよう努めています。何か悩み事があれば、気軽にご相談ください。
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