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【保健師監修】 夏の魔法!食品の鮮度をキープする5つの必勝テクニック

2024/05/29
ヘルスアップ健康だより

5月も終わりを迎え、暑い日もあれば梅雨のような天気の日もあり、食品の鮮度を保つことが難しいと感じている人も多いはず。
近年の調査では、6月は食中毒が最も起こりやすいことが分かっています。
そこで今回は、食品の鮮度をキープし食中毒リスクを抑え、毎日の食事を安心して美味しく楽しむための実践的なアドバイスをお届けします。

食中毒予防の3原則とキッチンのルール

食中毒は、原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着して、体の中へ侵入することによって発生します。
細菌による食中毒を防ぐためには、以下の3つが原則となります。
  1. つけない(洗う・分ける)
    • まずは手をしっかり洗いましょう
      キッチンに入る前、生の肉や魚、卵などを取り扱う前後、調理の途中でトイレに行ったり鼻をかんだりした後、おむつを交換したりペットに触れたりした後、食卓に着く前、残った食品を扱う前には必ず石けんと水でしっかり手洗いを。
    • 調理器具は使い分けて、加熱せずに食べられるものから取り扱うようにしましょう。
  2. 増やさない(低温保存)
    • 食品を購入する際は「かごに入れる順番」「持ち運ぶ方法」を工夫しましょう!
      生鮮食品は買い物の最後にし、肉汁や魚などは水分が漏れないようにビニール袋にそれぞれ分けて包み、なるべく保冷剤(氷)と一緒に持ち帰ると冷温を保てるので安心です。
    • 購入後はできるだけ早く冷蔵庫に入れるように。
      細菌の多くは10℃以下では増殖ゆっくりとなり、-15℃以下では増殖が停止します。
      冷蔵庫の中身は7割程度にし、食品の詰めすぎに注意!冷蔵庫に入れても早めに食べるようにしましょう。
      ※ウイルスの場合は食品中では増えないため、こちらはあてはまりません。

  3. やっつける(加熱処理)
    • 加熱する温度、時間に注意しましょう!
      ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅します。中心部を75℃で1分間加熱することで食中毒を予防することができると言われています。お弁当に限っては、肉は薄く切る方が火の通りが早く時間の短縮になりますよ。
    • 電子レンジ調理の際は全体が加熱されるように工夫を!
      電子レンジを使う場合は調理時間に気を付け、熱の伝わりにくいものは時々かき混ぜることが必要です。
参考:厚生労働省「食中毒統計調査」、「家庭での食中毒予防」

鮮度をキープするための必勝法5選 ~お弁当づくりのポイント~

先述の通り、食中毒予防のためには「増やさない」ことが原則です。ここでは毎日のお弁当作りで取り入れてほしい、今すぐにできる簡単なテクニックをご紹介します。

  1. 汁気や水気はしっかり飛ばす
    調味料の汁気、食材から出る水気は、しっかり加熱し水分を飛ばしましょう!水分の多い食材やおかずは雑菌が繁殖しやすく、傷む原因となるため、お弁当には不向きです。
  2. ご飯やおかずは冷ましてからお弁当につめる
    ご飯やおかずが温かいままお弁当につめてしまうと、お弁当内に水蒸気が付いてしまい、じめじめした環境で菌が増殖してしまう可能性が高まります。必ず冷めてからお弁当につめるように心がけましょう。
  3. 生の葉物野菜は使用を避けて!長持ちする食材を賢く選びましょう
    サニーレタスなどの生の葉物野菜は、時間が経つと水分が出てしまい、菌が増殖してしまう可能性が高まるため使用は控えた方が良いです。持っていく場合は、しっかり水気を切り、キッチンペーパーなどで拭いてから、ほかのおかずとは別の容器に詰める、使い捨て紙カップを使用するようにしましょう。
    ミニトマトはヘタを取り、よく拭いて切らずにそのまま詰めると傷みにくいですよ。
    また、長持ちする野菜はキャベツ・人参・じゃがいも・玉ねぎ・かぼちゃ、果物ではりんごです。
    生のりんごはタッパーに小分けして、野菜は炒め物などのおかずに選ぶと良いでしょう。
  4. 防腐効果のある食材や酢を取り入れるのが◎
    お弁当と一緒にすることで、食材が傷むことや菌の増殖を押さえる効果のある食材をご紹介します。
    ■大葉
    茶色に偏りがちなお弁当に彩りを与えてくれ、殺菌効果も期待できます。接している面のみの殺菌効果となるため、おかずの仕切りにしたり、豚肉と巻いて焼いたりしておかずにもなるため、備えておきたい万能食材と言えるでしょう。
    ■梅干し
    日の丸弁当のようにご飯の真ん中にのせる方も多いですよね。梅干しも接している面のみの殺菌効果となるため、ご飯に混ぜ込んだり、おかずと和えても良いですね。
    ■わさび・しょうが・唐辛子・カレー粉などの香辛料
    香辛料にも殺菌効果が期待できます。魚や肉に下味をつけたり、加熱後に柚子胡椒やわさびを添えたりして、いつものお弁当の味に変化をつけるのも新鮮でおすすめです。
    ■酢
    殺菌効果があるので、ぜひ取り入れてほしい調味料です。おかずに酢をほんの少し加えると、暑い時期にぴったりのさっぱりとした風味になりますよ。
    また、ペーパータオルに酢を含ませて、盛り付け前のお弁当の内側を拭くと、お弁当の殺菌に役立ちます。
    ※ただしアルミ製のお弁当や容器は酸に弱いためお控えください。
  5. 保冷バッグと保冷剤を活用しましょう
    お弁当を美味しく安全に味わうために、重要なのは保管環境です。
    食中毒の原因菌が最も増殖しやすい温度(36℃前後)にならないように、保冷バッグや保冷剤を活用し、日のあたらない涼しい場所や冷蔵庫で保管するように心がけましょう。

簡単テクニックを覚えて、安全で健康な夏を過ごしましょう

いかがでしたでしょうか?食中毒は、食品の鮮度を保ち予防方法をきちんと守れば防ぐことができます。
ぜひご紹介した5つの必勝テクニックを実践いただき、今年の夏を快適に乗り切りましょう!

執筆者プロフィール 千葉/保健師・公認心理師
消化器内科病棟にて看護師としての経験を活かし、保健師兼公認心理師として、働く皆様の健康と心のサポートを担当しています。皆様が「あなたらしく」健康を維持・増進できるよう、一人一人の声に耳を傾け、適切なアドバイスを提供し、日々の生活がより良いものになるよう努めています。何か悩み事があれば、気軽にご相談ください。
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