皆様、お腹のなかの赤ちゃんにも、お母さんの良質な睡眠が大切だということをご存知でしょうか。私たちも、お母さんのおなかの中にいるときに、睡眠の影響を受けて誕生してきました。今回は、睡眠に関する赤ちゃんへの様々な影響について、みていきましょう。
妊娠による睡眠の変化
妊娠するとホルモン分泌パターンが大きく変化します。
その変化は、妊娠初期にはエストロゲン、プロゲステロンの分泌が一時的に低下することがわかっており、このホルモンの急な変化が睡眠を妨げることがわかっています。
また、妊娠初期はつわり(悪阻)や妊娠に関する心配事も多く、これによる不安・ストレスが睡眠に影響します。
妊娠も安定期に入ると、一時的に睡眠障害は改善しますが、妊娠中期の終わり頃からお腹が大きくなり胎動が増えると、眠りが浅くなり、夜中に目が覚めることが多くなってきます。
こういった様子から、約8割の妊婦は睡眠が不安定になり、昼間の眠気、疲労感、イライラ、集中力の低下が起こることが多いです。
心配しすぎず、良い睡眠がとれる工夫をしましょう
妊娠中はホルモン分泌が大きく変動し、眠りに影響が出ることが普通ですので、心配しすぎないようにしてくださいね。
そして、眠りが浅くなり睡眠休養感が低下するため、それを補おうと妊娠前よりも睡眠時間が長くなる傾向があります。お腹が大きくなるのに合わせて、寝やすい体勢をみつけることも良いです。
横向きがお勧め
左を下にすると、大動脈や大静脈といった大きな血管の圧迫が解除され、血液のめぐりが良くなります。胎児にも酸素が行き渡りやすくなり、お母さんも体が楽に感じます。
横向きで、膝の間や背中の下にクッションを挟むことで、よりリラックスした姿勢を保つことができます。
仰向けで寝る場合は、膝の下にクッションを置いて少し膝を曲げると、お腹の筋肉が緩むので楽に感じますが、妊娠中期以降は大きくなった子宮が血管を圧迫するため血流が悪くなる可能性があります。
こういった理由から、横向きで眠ることがお勧めです。

ママの良い睡眠が胎児に与える影響
次に、ママの眠りはベビーを育てる大切な時間であることを紹介していきます。
- 赤ちゃんの発育が良くなる
睡眠をよくとることで、ママのストレスホルモン(コルチゾール)が抑制されます。
このストレスホルモンは、妊娠初期~中期は胎盤を通過してしまうため、胎児の脳の神経ネットワークに影響があるといわれています。ですので、ぐっすり眠ることでママのストレスが軽減されれば、赤ちゃんの神経系のネットワークはしっかりと作られていきます。
研究によると、妊娠中の睡眠不足は低出生体重児(出生体重2500g以下)のリスクを高めることが示されています。低出生体重は、生まれた後の健康問題や発育の遅れにつながることがありますから、ママの睡眠はとても大切ですね。
- 早産のリスクを下げる
睡眠不足は早産のリスクを高めることも知られています。早産は胎児が十分に発育する前に生まれるため、その後の発育にも影響します。
ある研究では、厚生労働省で一般的な成人について推奨されている睡眠時間の6時間以上8時間未満の睡眠の妊婦と比較した場合、9時間以上10時間未満の睡眠の妊婦において、低出生体重児や子宮内胎児発育不全児が産まれにくくなるといった結果が得られました。
お仕事と両立する妊婦さんも増えておりますが、こういったことを考えると、しっかりと休息をとる大切さがわかります。
- ママの免疫がアップする
母体の免疫機能が保たれると、感染症にかかりにくくなります。妊娠中はお薬も内服がしにくいため、治療がながびくこともありますし、赤ちゃんに影響を及ぼすウイルスなどもありますから、免疫アップで感染症になりにくいことは赤ちゃんを守ることのひとつですね。

お仕事と妊娠を継続される方も増えています。ご本人だけでなく、パートナーも一緒に、赤ちゃんが健やかに育つために、妊婦さんの睡眠をサポートしていきましょう。
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