はじめて会う方と会話する際、緊張してうまく会話が続かない、といった経験はありませんか?
今回のメンタルヘルスコラムでは相手と円滑にコミュニケーションが取れ、関係構築の一助となる「リレーション」について具体的なテクニックも含めてご紹介をしてまいります。
プライベートだけでなく、ビジネスの場面でも活用できる内容となりますので、ぜひご参考ください。
リレーションとは?
「リレーション」は相手とあなたの間に築かれる信頼関係や相互理解を指しています。
リレーションが形成されることで対話がより円滑になり、効果的なコミュニケーションが可能となるため
カウンセリングやコミュニケーションにおいて、「リレーション」は非常に重要な概念とされています。
会話しているけれど自分(相手)が一方的に話してしまう、やりとりが上手くいかない…という場合は
その会話の中で相手とあなたとのリレーションが上手く構築されていない。という事があるかもしれません。
リレーションを築くための「共感」
相手に心を開いてもらい関係を構築するには、相手があなたに対して安心感や信頼感を持つことが不可欠です。
(リレーションが築かれると、相手は自分の感情や問題を率直に表現しやすくなり、会話のキャッチボールも円滑に行えます)
では、どのようにリレーションの形成していくかといいますと、あなた自身が相手の感情や立場に共感を示すことが対応の第一歩になります。
「共感」は相手が自分の気持ちを理解してくれていると感じることができる最短の道ともされますので、相手が安心感を抱き、対話がスムーズに行えるよう以下の共感方法を実践していきましょう。
すぐに実践できる6つの「共感」テクニック
1. アクティブリスニングを実践する
アクティブリスクニングは
「傾聴姿勢」とも呼ばれる技法であり、相手の話を真剣に聞くことは心をいてもらうためにとても重要です。
会話の際には以下のポイントに注意しましょう。
- 相手の目を見て、うなずきながら聞く
- 相手の言葉を遮らず、最後まで聞く
- 適切なタイミングで相槌を打つ
- 相手の話の内容を要約して確認する
上記についてビジネスの場面で例えると、クライアントとの商談では「御社の課題について詳しくお聞かせください。」と尋ね、相手の顔を見ながら時折メモを取り、真剣に耳を傾ける、
という行動を行うことで、
相手は自分の意見が尊重されていると感じ、心を開きやすくなります。
もし間に相槌を挟む場面があるようでしたら、それまでに相手が話した言葉を「○○という事なのですね。」と簡単に要約して共感することも一つです!
2. 共通点を見つけて親近感を醸成する
人は自分と似た経験や興味を持つ人に親しみを感じます。
コミュニケーションの場面でも、適度に個人的な話題を交えることで、相手との距離を縮められます。
例えば
「私も以前、同じような課題に直面したことがあります。その時は...」と
自身の経験を共有することで、相手は「この人なら分かってくれる」と感じるでしょう。
3. 相手の立場に立って考える
会話の際にエンパシー(共感力)を示すことで、相手は安心感を覚え、心を開きやすくなります。
会話の流れから中心となっていた話題をピックアップし、
「あなたの状況を考えると、確かにその状況は大変でしたね…。」等と相手の立場を理解していることを示すことで、信頼関係が深まります。
4. 適切な自己開示を行う
自分の弱みや失敗談を適度に共有することで、人間味のある親しみやすい印象を与えられます。
例えば
「実は私も同じような失敗をしたことがあります。その経験から学んだことは...」とあなたが実際に経験したことを話すことで、相手も自分の経験を共有しやすくなり、自身の開示・会話だけが一方的になるという事が避けられます。
5. ポジティブな言葉遣いを心がける
前向きな表現を使うことは「ポジティブ・リフレーミング」とも呼ばれ、
解釈の見直しをすることで会話の雰囲気が明るくなり、相手も心を開きやすくなります。
例えば、
- 「優柔不断」 →「じっくり考える」
- 「失敗」 →「学びの機会」
- 「人に流されやすい」 →「協調性が豊か」
- 「飽きっぽい」 →「好奇心旺盛」
上記のように言葉の使い方を工夫して、相手が受け取るイメージを前向きに変化させ、円滑な会話を目指しましょう。
6. 非言語コミュニケーションに注意を払う
会話でのコミュニケーションにおいては、言葉だけでなく「表情やジェスチャー、姿勢」なども重要です。
- 笑顔を忘れずに(場面に適した表情を維持する)
- 姿勢を保つ(腕や足を組まない)
- 適度なアイコンタクト
上記ポイントを意識して、
言葉だけでなく姿勢でも相手に共感していることを伝えていきましょう。
心を開いてもらうためのコミュニケーションは一朝一夕で身につくものではありませんが
上記のテクニックを日々取り入れてスキルを磨き、少しずつでも「リレーション」を構築にチャレンジしてみてくださいね。
ご質問やご相談などありましたら、健康相談チャットを気軽にご利用ください。
執筆者プロフィール きくち/看護師
美容・サービス業の会社員として就業をした後に改めて看護資格取得。消化器内科・皮膚科などの臨床経験後に産業看護師として働く皆様の健康をサポートするオンライン相談業務に従事しておりました。一般論ではなく「目の前のあなた」に寄り添ったメッセージをお届けいたしますので、気になること・困ったことがありましたら気軽にご相談ください。
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