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冷たい食べものや風があたると歯がしみます…💦

2024/11/27
ヘルスアップよくある相談

皆さんこんにちは。季節の変わり目となり、寒さが増して本格的な冬を感じる時期になりましたね。
冷たい空気を吸い込んだ時や冷たい飲み物を飲んだ時、歯がキーンとしみる・ピリッと感じる…という経験をしたことはありませんか?

今回のコラムは「冷たいものがしみる」といった季節の影響を受けやすい口腔内の問題のひとつとして挙げられる
「象牙質(ぞうげしつ)知覚過敏症」の原因や病院受診の目安をご案内します!

象牙質知覚過敏症とは?

歯ぐきの上に露出している歯の組織を「歯冠(しかん)」と呼び、歯茎の中に埋まっている歯の組織は「歯根」と呼ばれています。
象牙質過敏症にかかわりのある「歯冠」の構造は外側からエナメル質、象牙質という2層の硬い組織から構成されており、2層目にあたる「象牙質」という部分が外部からの刺激に対して過剰に反応する状態が象牙質知覚過敏症です。

一番外側の組織であるエナメル質には神経が通っていないため、しみる・痛むといった症状を感じることはありませんが、象牙質は象牙細管(ぞうげさいかん)という神経に繋がる無数の小さい穴があり、刺激を直接神経に伝えてしまいます。
ですので象牙質の一部が露出しはじめると、冷たい空気や飲み物など外部からの刺激が直接神経に届くことになり、しみる症状を感じるのです。
(※象牙質知覚過敏症は長時間しみる・痛むということはなく「1分間程度」で症状が和らぐという特徴があります

象牙質が露出してしまう原因は?

象牙質が露出する原因として、以下のような傾向・生活習慣がある方に多く発生しやすいとされています。
  • 歯周病
  • 歯肉退縮(歯茎が通常よりさがっている状態)
  • 歯磨きの際に過度な力を入れて磨いてしまう
  • 硬い歯ブラシで歯を磨いている
  • 食いしばり、歯ぎしり
  • 炭酸水、柑橘系の果物など、歯を溶かしやすい酸性の食べ物の日常的な摂取
しみる症状をすでに感じていらっしゃる方は、上記のような生活習慣を無意識のうちに行っていないか確認をすることも大切です!

このような症状があったら要注意!
速やかな病院受診を

象牙質知覚過敏症はしみる症状や痛みが軽度であれば様子を見ても問題ないとされています。
しかししみる症状や痛みの原因が一過性の知覚過敏ではなく、虫歯や歯周病が影響していることもあるかもしれません。
経過を確認する中で以下のような症状が併発している場合には、背景に別の原因が隠れている可能性もあるため、速やかに一度お住まい近くの「歯科」を受診しましょう!

□しみる症状・痛みが「3分以上」継続する
□しみる症状・痛みが日を追うごとに強くなる
□しみる症状・痛みの起きる範囲が広くなる
□しみる症状・痛みの影響で、日常生活や仕事に支障が出ている
□冷たいもの以外に、「温かいもの」が触れてもしみる・痛みを感じる

セルフケアで症状を緩和させましょう

象牙質知覚過敏症は軽度である場合生活習慣の工夫によって症状が軽減されることも多いです。
以下のポイントの中からご自身の生活習慣や嗜好に合わせて実践していきましょう。

  1. 適切なブラッシングを行う
    歯磨きの際に力を入れすぎていませんか?力を入れてブラッシングすると、エナメル質が削れ、象牙質が露出しやすくなります。
    できるだけ柔らかい歯ブラシを使い、優しくブラッシングすることが大切です。
    特に歯の根元は上部の組織より柔らかい傾向があるため、磨きすぎに注意をしましょう。
  2. 研磨剤無配合の歯磨き粉を使用する
    「無水ケイ酸、リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム」といった研磨剤が多く含有されている歯磨き粉を多用してしまうとエナメル質が傷つき、しみる症状が強くなってしまうことがあるかもしれません。
    特にホワイトニング用の歯磨き粉などには多くの研磨剤が含まれますので、すでに症状がある場合は研磨剤無配合の歯磨き粉に変えることもオススメです。
  3. フッ素が配合されている歯磨き粉を使用する
    フッ素の歯磨き粉を使用するとリンやカルシウムが引き寄せられて、歯の再石灰化が促進されます。
    再石灰化が促進されると象牙質の微細な空隙が封鎖されてくるため、露出部分に刺激があってもしみる症状が軽減されることがあります。
    また、フッ素が十分に塗布されると歯垢の付着による歯の酸化・虫歯の発生も防ぐことができるためとてもオススメです!
  4. 酸性の飲食物の摂取に注意する
    酸性の食品や飲み物はエナメル質を溶かしてしまうことがあります。
    すでに症状を感じることがある場合は、レモンや酢を多く含む食品、炭酸飲料などの過度な摂取を控えましょう。
    もし、控えることが少し難しい場合には摂取した後すぐに口をすすぐようにしましょう。

象牙質知覚過敏症は日々のちょっとしたケアで予防・症状緩和ができますので、無理のない範囲で是非お試しくださいね。
セルフケアを実践しても症状が全く緩和しない・・・という場合は歯科受診も検討していきましょう。
その他にな気になることやご相談などありましたら健康相談チャットを気軽にご利用ください!

執筆者プロフィール きくち/看護師
美容・サービス業の会社員として就業をした後に改めて看護資格取得。消化器内科・皮膚科などの臨床経験後に産業看護師として働く皆様の健康をサポートするオンライン相談業務に従事しておりました。一般論ではなく「目の前のあなた」に寄り添ったメッセージをお届けいたしますので、気になること・困ったことがありましたら気軽にご相談ください。
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