皆様こんにちは。ONLINE健康推進室です。
冬の寒さもまだまだ続いていますが、トイレに行くとき、お風呂に入ろうと脱衣所で服を脱いだときなど、自宅の色々な場所で寒さを感じる人も多いのではないでしょうか。
実はこの気温差がからだに大変な負担をかけ、病気を引きを超す状態を「ヒートショック」と言います。

ヒートショックはなぜ起こるのか??
ヒートショックとは、急激な気温変化によって血圧が大きく変動し、心臓や血管の疾患を引き起こす現象です。特に冬場に暖かいリビングから寒い脱衣所に移動しただけで血圧が上昇し、服を脱いで裸になるとさらに血圧が上昇します。
湯船につかれば、今度は体が急に温まるために、血管が拡張して血圧が急降下していきます。
特に、10度以上の温度差があると血圧の上下幅も大きくなり、脳内出血や心筋梗塞などのリスクが高まります。
ヒートショックで亡くなる方は、年間2万人弱いるといわれており、2023年の交通事故死の人数2,678人(警察庁発表)からみると、ヒー トショックで亡くなる方は6倍程度もいると考えられます。
ヒートショックのハイリスク者はどんなひと?
ヒートショックの原因は、急激な気温変化によって血圧が大きく変動し、心臓や血管の疾患が引き起こされることです。
以下の1~3のようなお体の状態や、4~8のような住環境、生活習慣が当てはまる方は要注意です。
- 65歳以上である
- 高血圧、糖尿病、動脈硬化がある
- 肥満、睡眠時無呼吸症候群、不整脈がある
- 浴室に暖房設備がない
- 一番風呂が好き
- 熱い風呂が好き
- 飲酒後にお風呂に入ることがある
- 30分以上お湯に浸かっている
ヒートショックの予防策
11月から2月にかけての寒い時期が特に危険で、浴室や脱衣所のような温度変化のある場所での対策が重要です。

- 脱衣所と浴室を暖める
- 浴室暖房機を使用して、入浴前に浴室を暖めておきます。浴室暖房機がない場合は、シャワーで浴槽にお湯を出して浴室全体を温める方法も効果的です。
- 脱衣所にも暖房を設置し、浴室との温度差を減らします。電気温風機などが便利です。
- 適切な湯温と入浴時間
- お湯の温度は41℃以下に設定し、入浴時間は10〜15分を目安にします。
- 熱いお湯に長時間浸かることは避けましょう。
- かけ湯をする
- 浴槽に入る前に、手足から順にかけ湯をして体をお湯に慣らします。これにより、急激な温度変化を防ぎます。
- 水分補給
- 入浴前後に水分を摂取することで、脱水状態を防ぎます。入浴前にコップ一杯の水を飲むと良いでしょう。
- 入浴前後の注意
- 食後すぐや飲酒後の入浴は避けましょう。これらの状態では血圧が変動しやすく、ヒートショックのリスクが高まります。
- 高齢者や持病のある方は、入浴前に家族に一声かけると安心です。
ヒートショックは冬場に特に注意が必要な現象です。
適切な対策を講じることで、そのリスクを大幅に減らすことができます。
暖かいリビングから寒い脱衣所や浴室への移動時には、温度差を少なくする工夫を忘れずに!
安全で快適な入浴を楽しむために、日々の習慣を見直し、家族全員で対策を共有しましょう。
健康で安心な冬を過ごすために、ぜひこれらのポイントを実践してみてください。
その他のセルフケアや対策が知りたい、など気になることやご相談などありましたら健康相談チャットを気軽にご利用ください!
執筆者プロフィール 齋藤/看護師
循環器専門病院にて約20年看護師として勤務。看護師の経験を活かし、オンラインでの健康相談を延べ1万件の対応をしてまいりました。得意とする相談は、睡眠障害、メンタルヘルス、生活習慣病など。オンライン健康推進室では、コンテンツ作成、コラム執筆、チャット健康相談やオンライン面談などをしています。ぜひお気軽に、ご相談ください。
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