皆様こんにちは。ONLINE健康推進室です。
雨風や蒸し暑さなど、なんとなく天気に気分が振り回されている・・・という梅雨の時期になりました。
皆さんは、毎年この季節のメンタルヘルスの様子はいかがでしょうか。
このコラムでは、梅雨になぜウツウツした気分になるのかをご紹介し、その対策をお伝えしていきます。

梅雨の時期にうつが増える理由
曇りや雨つづきで、日照時間が減少することが大きな要因です。
梅雨の時期は日照時間が短くなりがちで、これがうつの増加に影響を与えることが知られています。なぜそういった影響がでるのでしょうか。
実は日照時間が減少すると、メラトニンの分泌量の低下が起こります。
メラトニンは睡眠を誘発するホルモンで、日光を浴びることでその分泌が調整されます。
日照時間が短いとメラトニンの分泌が乱れ、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなるなど、不眠を引き起こすことがあります。
つぎに、セロトニンの分泌量の低下も同時に起こります。
セロトニンは精神状態を安定させるホルモンで、日光を浴びることで分泌されます。
日照時間が短いとセロトニンの分泌が減少し、気分の落ち込みやイライラ感が増すことがあります。
また、日中に分泌されるセロトニンは、メラトニンの材料にもなるとされていますから、日照時間の減少は、双方のホルモン量に影響を及ぼすのです。
参考:
2つのホルモンと朝の光ですっきり目覚めよう
季節性うつに要注意!
実は日照時間とうつの関係については、季節性情動障害(seasonal affective disorder :SAD)として知られる【季節性うつ病】が代表的な例です。
季節性うつ病は、一般的には日照時間が短くなる秋から冬にかけて発症しやすく、春になると自然に回復することが多いのですが、日照時間が関わるために、他の季節でも見られることがあるのです。
病態に日照が関わるため、赤道近くに住む人は罹ることは少なく、赤道から離れるほど患うリスクは高まることがわかっており、英国では100人に3人が深刻な季節性うつ病に悩まされているそうです。
日本では、梅雨に加え、屋内での活動が増える時期でもありますから、日照時間が短くなることでセロトニンの分泌が減少し、うつ症状を引き起こすと考えられています。
参考:
これって「ウィンターブルー」?冬に起きやすい心の不調

日照時間の少ない梅雨のうつ予防対策
梅雨の時期にうつを予防するためには、【日照時間不足】が理由ですから、
日照時間を増やすなどの工夫がとても重要です。
①日光を浴びましょう
季節性うつ病は日照時間と関係していますから、積極的に陽の光を浴びるようにしていきましょう。
曇りの日、雨の日は屋内の電気を煌々と点けて明るくします。オフィスでは、窓辺で作業をすることもひとつです。
②バランスの良い食事を心がけましょう
ビタミンDは気分の落ち込みなどの精神症状を予防するとされています。
これは、ビタミンDがセロトニンの合成や分泌に影響を与えていることがわかっています。
そこで、ビタミンDを含む食品(魚、卵、キノコ類)を積極的に摂取することで、体内のビタミンDを補い、うつ症状を予防することができます
参考:レンジで早うま親子丼
③適度な運動をしましょう
運動は痛みを和らげ、幸福感や快楽をもたらす効果があるエンドルフィンの分泌を促し、気分をリフレッシュさせます。
室内でできる運動を取り入れることで、心の健康を保つことができます。
このように心の健康を保つための対策を取り入れることで、うつ症状を予防することができます。
無理のない範囲で実践し、梅雨の時期もこころを穏やかに過ごしていきましょう。
執筆者プロフィール 齋藤/看護師
循環器専門病院にて約20年看護師として勤務。看護師の経験を活かし、オンラインでの健康相談を延べ1万件の対応をしてまいりました。得意とする相談は、睡眠障害、メンタルヘルス、生活習慣病など。オンライン健康推進室では、コンテンツ作成、コラム執筆、チャット健康相談やオンライン面談などをしています。ぜひお気軽に、ご相談ください。
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