寒暖差疲労とは?
梅雨から初夏にかけて暖かい日が続いたかと思えば急に冷え込んだり、また逆に暑くなったりと、気温の変化が激しい季節です。
このような季節の変わり目に多くの人が感じるのが「寒暖差疲労」。普段は何でもないような気温の変化が、体に大きな影響を与えることがあります。
寒暖差疲労とは気温の変化に体が順応できず、疲労感や体調不良を引き起こす状態を指します。
特に春から初夏にかけては朝晩と日中の気温差が大きくなるため、体温調整がうまくいかず疲れやすくなることが多いです。
この状態が続くと、倦怠感や頭痛、肩こりなどの症状が現れ、日常生活に支障をきたすこともあります。
医師会等から明確な診断のガイドラインは出ていませんが
①1日の最高気温と最低気温との差が7度以上ある日
②前日との気温差が7度以上ある日
上記の条件で発生しやすいことが報告されています。
ここ最近は梅雨前後で1日の気温差も大きいため、疲労感や頭痛等を強く感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか…。
寒暖差疲労を改善するにはどのような運動をすると良い?
本来私たち人間は気温差に対して体温を一定に保つために自律神経を働かせることで、
皮膚の血管を流れる血液量を調整したり、筋肉で熱を生み出したり、発汗して体温を調節します。
しかし、1日の気温差が大きいと自律神経が過剰に働いて、筋肉の弛緩・収縮が過剰に活発となり大きなエネルギーを消耗して、疲労に繋がってしまいます。
ですので、以下のような体温調整・リラクゼーション効果が高い運動が実践できると良いです。
①「自重トレーニング」で体の内側から体温調節!
自重トレーニングとはその名前の通り、ダンベルやマシンなどの器具を使わずに自分の体重を負荷として行う筋力トレーニングです。
中でも「下半身」を鍛えるトレーニングが実践できると、骨盤内の血流が改善して内臓の冷え・体温調節機能の改善が期待できます!
特に【太もも・お尻】といった大きな筋肉を動かすことで乱れた血流を改善することに加えて、酸素や栄養が全身に行き渡るため、自律神経を整える効果も得られます。
【実践ポイント】
- 週3〜4回、1日あたり10回~20回を目安に、全身や大きな筋肉を対象としたトレーニングを行うこと
(筋肉の修復・成長サイクルにはトレーニング後48〜72時間の休養が必要であるため、週に3〜4回の実践が良いです)
- 慣れてきたら1~2kg程度の軽いダンベルを持ったり、体を動かす速度を下げて負荷を調整すること
②ストレッチで全身の熱循環の促進して筋温調節!
筋肉の温度を示す「筋温」も寒暖差疲労に大きな影響を及ぼします。
コペンハーゲン大学の研究結果によると、筋温が1度下がるだけで、生体反応速度と呼ばれる体の反応・パフォーマンス速度が20%下がることもあるという事が分かりました。
外気温の影響で自律神経が乱れ、筋肉が過緊張になるとうまく血流が流れず筋温が上がりづらくなってしまうため、対策することはとても重要です。
筋緊張改善に効果の高いストレッチを実践し、全身の熱循環を円滑にしてリフレッシュしましょう!
【実践ポイント】
- 予防効果を高めたい場合には「朝、5分程度」の実践がおすすめ
→朝の体温調節機能を促進させ、1日筋肉が円滑に動いて血流をよくする効果があります
- すでに疲労感が強い場合には「夜、10分程度」の実践がおすすめ
→過剰に働いている交感神経を鎮め、リラクセーションさせる副交感神経の機能を高めます
可能であれば、ゆっくりと【腹式呼吸】をしながら実践するとより効果的です♪
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