お仕事や家事で日常的に長時間椅子に座っている方もいらっしゃるかと思います。
そういった際に「お尻や太腿がピリピリして困る」という経験をしたことはありませんか?
もしかしたらその痛みや違和感は【坐骨神経】が関係しているかもしれません。
今回のコラムでは健康相談窓口でもよくお問い合わせをいただく「坐骨神経痛」について解説していきます。
場合によっては受診が必要となる場合もあるため、受診目安に該当している症状がないかもチェックしていきましょう!

坐骨神経痛とは?
坐骨神経は腰からお尻を通り、太腿・ふくらはぎ・足先まで伸びている体の中で最も大きな神経であり、ボールペンくらいの太さがあるといわれています。
この神経が何らかの理由により圧迫されたり、刺激を受けたりすることで引き起こされる症状の総称が【坐骨神経痛】です。
坐骨神経痛の原因は様々ですが、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった腰や骨盤周辺の問題が関連している事や、長時間の座位や不良姿勢といった生活習慣により坐骨神経が圧迫されると症状が現れることがあるため、デスクワークの方に多く見られる症状となります。
特に自覚しやすいとされている主な症状としては以下のものです。
◆起こりやすい部位
腰 > お尻 > 太ももの後ろ・ふくらはぎ > 脛(足の前側)> 足先
◆症状詳細
・「ピリピリ・チクチク・ジンジン」としたしびれ
・腰を反らした際に痛み・しびれが発生する
・ふくらはぎや太腿の張り
・間欠跛行(かんけつはこう):少し歩くと痛みで歩けなくなるが、しばらく休むとまた歩けるようになる状態
・足の冷感・灼熱感
特に季節の変わり目は坐骨神経が起きやすいとされており、室内外の気温差が大きければ大きいほど血流が悪くなって筋肉が硬くなります。
その際特に腰やお尻周りの筋肉が硬直するといわれているため、今の時期は症状の変化をしっかり観察することが大切です。
このような状態が続いていたら要注意!
速やかな病院受診を
坐骨神経痛は軽い痛みであれば、生活習慣の見直しやセルフケアで改善することもありますが、外部刺激によって症状が強く現れた場合には日常生活へ支障をきたすことがあります。
以下のチェック項目に
複数該当する場合には、「整形外科」や「神経内科」といった専門的に診てもらえる病院を受診しましょう。
□2週間以上痛みやしびれが継続する
□立ち上がりや歩き出しの際に、下肢にうまく力が入らない
□痛みやしびれによって日常動作(歩行・階段昇降・起立・姿勢保持など)に影響が出ている
□痛み・しびれの範囲が日を追うごとに広くなる
□排尿障害(尿が出にくい・残尿感がある・尿意を感じにくい など)がある
坐骨神経痛のセルフケア
坐骨神経痛のセルフケアとして、長時間同じ姿勢で座り続けることを避けつつ定期的に運動を行うことが推奨されます。
特に腰やお尻の筋力を保つことが神経圧迫を軽減することに役立ちますので、以下エクササイズが特にオススメです!
その① ハムストリングスエクササイズ
太腿の裏側の筋肉を動かすことで、腰への負担を軽減することが期待できるため【腰周りに症状が出やすい】という方に特におすすめ!
★お尻と太もも、同時に鍛えられます!「シングルレッグウォールデッドリフト」
その② 梨状筋エクササイズ
梨状筋とはお尻の奥深くにある筋肉であり、主に股関節の動きにかかわる筋肉です。
この部位のエクササイズは坐骨神経の通り道を広げる効果があるため【お尻~下肢に症状が出やすい】という方にオススメです!
★姿勢改善にも効果的!「ヒップリフト」
その③ 股関節のストレッチ
股関節周辺の筋肉を柔らかくすることで神経圧迫を和らげることができます。
特に【ピリピリ・チリチリとしたしびれを感じやすい】という方にオススメ!
★隙間時間で手軽にできます!「股関節回し」
運動中はゆっくりと呼吸をすることで、筋肉の緊張が和らぎ、効果が高まりますので意識して呼吸をコントロールしましょう。
ただし、無理なストレッチは症状を悪化させる可能性もあるため【痛みを強く感じたら】無理をせず、医師や理学療法士など専門家に相談してアドバイスを受けてくださいね。
その他のセルフケアや対策が知りたい、など気になることやご相談などありましたら健康相談チャットを気軽にご利用ください!
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執筆者プロフィール きくち/看護師
美容・サービス業の会社員として就業をした後に改めて看護資格取得。消化器内科・皮膚科などの臨床経験後に産業看護師として働く皆様の健康をサポートするオンライン相談業務に従事しておりました。一般論ではなく「目の前のあなた」に寄り添ったメッセージをお届けいたしますので、気になること・困ったことがありましたら気軽にご相談ください。
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