皆様、こんにちは。ONLINE健康推進室です。
暑い時期は、食中毒のリスクが高まります。食中毒は適切な対応を取らないと重篤な健康被害を引き起こすこともあるので、注意が必要です。
そこで今回は、食中毒の原因や症状、そして受診の目安について詳しく解説していきます。
この情報を参考にして、安心して夏を過ごしていただければ幸いです!
食中毒の原因とは
食中毒の原因は、「腐った食べ物」のイメージがあるかと思いますが、実は細菌やウイルス、寄生虫、化学物質など様々な要因があります。
特に、7月の暑い時期は細菌の繁殖が活発になるため、細菌性の食中毒のリスクが増加します。
例えば、生肉や魚介類、卵などの生鮮食品を適切に保存せずに調理した場合、サルモネラ菌やカンピロバクター、腸炎ビブリオなどの細菌が繁殖しやすくなります。
また、調理後の食品を適切に冷蔵保存しないことも、細菌の増殖を助ける要因となります。
食中毒の症状
食中毒の症状は、原因となる微生物や化学物質によって異なりますが、一般的には食後数時間から数日以内に現れます。
主な症状としては、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などが挙げられます。
これらの症状が軽度であれば数日で自然に回復することもありますが、症状が重い場合や長引く場合は、早急に医療機関を受診する必要があります。
特に、脱水症状を引き起こす可能性があるため、適切な水分補給も重要です。

受診の目安
食中毒の疑いがある場合、どのタイミングで医療機関を受診すべきか迷うこともあるでしょう。
まず、以下のような症状がある場合は、速やかに受診することをお勧めします。
①頻繁な嘔吐や下痢
②脱水症状(口の渇き、尿量の減少、めまいなど)
③血便がある
④発熱
この
①~④の症状が長引いたり、悪化してきたりするような場合は迷わず医療機関を受診しましょう。
なぜ?食中毒の怖い理由
各細菌別で知っておいていただきたい健康や生命への危険性もお伝えしますね。
- 腸管出血性大腸菌O157:溶血性尿毒症症候群を併発し、腎不全や脳症を引き起こす
- カンピロバクター:菌血症、肝炎、膵炎、流産などの合併症を引き起こす
- ボツリヌス菌:神経を麻痺させ、呼吸困難や嚥下困難を引き起こす
- ノロウイルス:特に高齢者や免疫力の低下した人で重症化しやすく、脱水症状から死に至ることもある
- サルモネラ:菌血症を引き起こし、重症化する
- アニサキス:激しい腹痛や吐き気、嘔吐を引き起こし、アニサキスアレルギーを持つ人はアナフィラキシーショックを起こす
食中毒は「食あたり」なイメージですが、毒素で命が脅かされることもあるので、普段から十分に気を付けていきたいですね。
食中毒予防のポイント
では、食中毒の予防についてみていきましょう。食中毒を予防するためには、日常生活でのいくつかのポイントを押さえることが大切です。
- 生鮮食品は購入後すぐに冷蔵庫に入れる
- 調理前後の手洗いを徹底する
- 調理器具もこまめに洗浄する
特に、
クロスコンタミネーション(※)を防ぐことが大切です。
また、調理済みの食品はできるだけ早く消費するか、冷蔵保存することを心がけましょう。
※クロスコンタミネーションとは?
交差汚染といいます。生肉を扱ったまな板や包丁を、そのまま野菜を切るのに使用することで、生肉の細菌が野菜に移ってしまうようなケースです。
調理の順番を考えたり、お肉を扱う前に、サラダを作るなどの配慮が必要ですね。

まとめ
食事を食べたら吐き気がするという症状は、特に暑い時期には食中毒が疑われます。
食中毒は、原因となる微生物や化学物質によって多様な症状を引き起こす可能性がありますが、適切な予防策と受診の判断を行うことで、重篤な症状を防ぐことができます。
日常の食生活においては、食品の取り扱いや保存方法に注意を払い、健康的な夏を過ごしましょう。
執筆者プロフィール 齋藤/看護師
循環器専門病院にて約20年看護師として勤務。看護師の経験を活かし、オンラインでの健康相談を延べ1万件の対応をしてまいりました。得意とする相談は、睡眠障害、メンタルヘルス、生活習慣病など。オンライン健康推進室では、コンテンツ作成、コラム執筆、チャット健康相談やオンライン面談などをしています。ぜひお気軽に、ご相談ください。
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