皆様こんにちは。ONLINE健康推進室です。
過ごしやすい気候になり、つい夜ふかし気味になりやすい秋の夜長。
仕事やプライベートでパソコンやスマートフォンを操作する機会が増え、ベッドに入った後もSNSや動画などを見てしまう…そんな方も多いのではないでしょうか。
しかし、最近の研究で「寝る前のデジタル習慣」が眠りや脳に与える負担は、私たちが思う以上に深刻であることがわかっています。
このコラムでは、ブルーライト曝露と情報過多が睡眠や脳に与える影響をお伝えし、今からできるデジタルデトックス習慣をご紹介します。

ブルーライトとは?
「寝る直前までスマホやPCを触るのは良くない」とよく耳にする一因が「ブルーライト」です。
ブルーライトは、スマホやPCのディスプレイに多く含まれている青い光のこと。この光は
波長が短く、エネルギーが強いのが特徴です。
では、なぜブルーライトが睡眠に悪影響をもたらすのでしょうか。
ブルーライトが脳に与える影響
私たちの脳には「体内時計」と呼ばれる生体リズムの調整機能があります。
暗くなると自然に眠くなり、明るくなると目覚める――これは「メラトニン」というホルモンのおかげです。
ブルーライトはこのメラトニンの分泌を抑制し、脳に「今はまだ日中」と錯覚させてしまいます。
最新の研究によると、寝る1時間前に30分〜2時間、スマホ画面を見ただけでもメラトニン分泌は大きく低下することが報告されています。
「なんとなく寝付きが悪い」「寝た気がしない」と感じている方は、寝る前のデジタル習慣が原因かもしれません。

ブルーライトカットは「万能」ではない
最近は、ブルーライトカットメガネやフィルム、スマホ・PCの「夜間モード」などの対策を使っている方も増えています。
ですが、多くのアイテムでブルーライトが実際にカットできるのはおおむね「約20〜50%程度」です。
市販のブルーライトカットメガネやフィルムでは「約30%前後が標準的」であり、たとえばスマホやPCの“夜間モード”もブルーライト成分を約10~30%カットするのが一般的です。
そのため、皆さんが「ブルーライトカットなので安心だ」と思っていても、実は残りのほとんどのブルーライトは届いてしまっていることになります。
ブルーライトカットはあくまでも目や脳への負担を「軽減」する便利な補助策のひとつであり、それだけで睡眠への悪影響を完全に防止できるものではありません。
脳と眠りを守る!おすすめデジタルデトックス習慣
では、秋の夜長を健康的に、そして質の良い眠りに導くためには何ができるのでしょうか。
ここでは、今日から実践できるデジタルデトックスのポイントを紹介します。
1) 「夜のスマホタイム」には区切りを
寝る1時間前になったら、PCやスマホなど明るい画面は一旦シャットダウンしましょう。
急に習慣化することが難しい場合、10分前・15分前から …など徐々に増やすことがコツです。
寝る前の「情報インプット」を“終了”させるルールを作りましょう。
ブルーライトカットアイテムの併用も良いですが、先ほどアイテム自体が万能ではないことをご説明しました。
「使う時間そのものを減らす」ことがいちばん確実な対策です。
2) ブルーライトカットは“補助的”に活用
どうしても夜に作業が必要な場合は、PCやスマホの「夜間モード」やブルーライトカットフィルターを積極的に使いましょう。
ただし、
カットできるのは約20~50%まで、と割り切って使うことが大切です。
また、部屋の照明も暖色系(オレンジ~電球色)に調整するのがおすすめです。
3) “アナログ習慣”を取り入れる
就寝前に「音楽を聞く」「軽いストレッチをする」「紙の本や雑誌を読む」といったアナログな時間を意識的にとることが理想です。
手帳に明日の予定を書いたり、アロマを焚いたりといった五感を使ったリラックス習慣も、脳と心を落ち着かせてくれます。
4) 寝室にスマホを持ち込まない
寝る直前までスマホをいじってしまう方は、思いきって寝室に持ち込まない“ルール”を作ることも有効です。
ベッドサイドに置かないだけでも、手が伸びにくくなり睡眠の質が向上しやすい、という研究もあります。
まとめ
秋の夜長はついスマホやネット、動画鑑賞が楽しくなる一方で、ブルーライト曝露が睡眠の質と脳に大きな影響を及ぼします。
ブルーライトカット製品や夜間モードは便利な補助策ですが、実際のカット率は20~50%程度と“完全防御”ではありません。
「使う時間を減らす」「アナログに過ごす」など、日々の過ごし方にちょっとした工夫を取り入れることで、睡眠の質も大きく変わってきます。
ぜひ、ご自身の生活リズムに合わせたデジタルデトックス習慣にチャレンジし、秋も快適な快眠ライフを送りましょう。
睡眠の悩みやさらに詳しいセルフケアについて、気になることがありましたら「健康相談窓口」にお気軽にご相談ください。
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