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秋冬こそ「孤独感」にご注意!人とのつながりでメンタルを守るコツ

2025/10/08
ヘルスアップ健康だより

皆様こんにちは。ONLINE健康推進室です。
朝晩の冷え込みや空気の乾燥とともに、秋から冬への移り変わりを感じる今日このごろ。
この時期、「なんとなくさびしい」「急に孤独感を感じるようになった」という感覚になりませんか?「秋冬になると気分が沈みがち」「ちょっと人恋しくなる」・・・このような悩みは、実は決して珍しくありません。
本コラムでは、秋冬に“孤独感”や“さびしさ”が強まる理由、その孤独がどのように心の健康と関係するのかを解説します。そして、無理なく人とつながることで心を守るコツ、“ゆるいつながり”の実践方法をご紹介します。

秋冬に「孤独感」が強まるのはなぜ?

秋から冬は、心や気持ちが不安定になりやすい季節です。その背景には、いくつかの生理現象や社会的要因が複合的に関わっています。
日照時間の短縮と生体リズムの変化
夏に比べて日が落ちるのが早くなり、日照時間はどんどん短くなります。実はこの“光の量”の変化は、私たちの脳内ホルモン「セロトニン」や「メラトニン」の分泌に影響を与えます
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、気分や意欲をコントロールする働きがあります。
太陽光を浴びる量が減ると、必然的にセロトニンが減り、気持ちが沈みやすくなります。そして、メラトニンは眠気のホルモンとも言われます。
メラトニンはセロトニンを材料としてつくられるため、セロトニンが減ると、次いでメラトニンも分泌が減少し、睡眠にも影響が出てくるのです。
こちらの記事に、詳細をご紹介しておりますのでご覧ください。
▶これって「ウィンターブルー」?冬に起きやすい心の不調
季節性の「社会的活動低下」
秋から冬は外出の機会や行事が減り、人と会うきっかけそのものが少なくなります。
休日や仕事終わりに出かけることがおっくうになり、結果として「ひとりの時間」が増えやすい傾向になりがちです。
「会う人が減る」「会話が減る」ことで、相対的に一人で考えごとをする時間が増え、孤独感を感じやすくなるのです。
イベントシーズンの周囲の楽しさ
秋冬はイベントシーズンでもありますから、SNS等でも「誰かが楽しそうに過ごしている」様子と自分を比べてしまい、より一層さみしさを感じやすい現代的な傾向も背景にあります。

孤独感とうつ予防の最新知見

孤独感が長引くと、心身の健康にどのような影響が出るのでしょうか。内閣府の研究では、孤独感とうつ・不安の発症リスクには密接な関係があることがわかっています。
■ 孤独感とうつの密接な関係
孤独は「社会的なつながりがほしいのに得られていない」と感じる心の状態
そのストレスが脳の働きやホルモンバランスに影響し、下記のような悪循環が生まれます。

①孤独感によるストレス増加 → 自律神経が乱れる
②不安や焦燥感 → 眠れなくなる・やる気が減る
③さらに人と会いたくなくなる → 孤独が深まる

このような①~③の心や体の不調のサイクルを繰り返すうち、抑うつ気分や不安障害など本当の“心の病気”につながるリスクが高まってしまうのです。
■ 予防効果が期待できる「つながり」
一方で、“孤独そのもの”よりも「つながりの質」が心の健康に深く関わることも分かってきました。
たとえ家族や友人が多くなくても、信頼できる誰か・安心できる関係性があれば、心を守るレジリエンス(回復力)はぐっと高まります。
「小さくても、ゆるやかで負担のないつながり」が孤独とうつのリスク軽減につながります。
レジリエンスについて気になる方はこちらのコラムもご覧ください。
▶ストレスを乗り越える!ビジネスの現場でも注目される「レジリエンス」

人間関係が負担にならない「ゆるいつながり」のすすめ

■ ゆるいつながりとは?
「つながりが大事」と言われても、「人付き合いが苦手」「グループに参加するのは疲れる…」という方もいるでしょう。
こうした方にこそおすすめしたいのが、“ゆるいつながり”です。

・毎日連絡をしない、ほどよい距離感を大切にした人間関係
・内容や濃さよりも、「同じ場所・同じ時間を共有している」ことを重視
・挨拶を交わす、趣味のサークル・オンラインコミュニティへの「ちょっとだけ参加」

日々のちょっとした声かけや、SNSでのリアクション、同じ趣味について語り合う場所が、意外にも心の支えとなります。
■実践例とコツ
・近所の人や同僚に「おはよう」と挨拶
・行きつけのカフェや本屋で店員さんと一言交わす
・毎週は無理でも、月に一度は趣味や好きなことの集まりに顔を出す
・オンラインコミュニティやイベントへの「参加だけ(発信しなくてもOK)」にトライ

深く付き合うことや、無理な約束・自分を偽る必要はありません。自分なりの良い距離感を維持することで、心も体もラクになります。

まとめ

秋冬は、知らず知らずのうちに孤独感やさびしさが強まりやすい季節です。
しかしそれはごく自然なことであり、「ダメなこと」「弱さ」ではありません。
大切なのは、自分のさびしさに気づき、無理なく日常に“ちょっとしたつながり”を取り入れることです。
一人の時間も大切にしながら、ゆるやかなつながりをもつことで、心のバランスを保つことができます。

もし孤独感がつらいときは、無理せず誰かに相談したり、専門家のサポートを活用してください。
健やかな心で、秋冬の季節も自分らしく過ごしていきましょう。

執筆者プロフィール 齋藤/看護師
循環器専門病院にて約20年看護師として勤務。看護師の経験を活かし、オンラインでの健康相談を延べ1万件の対応をしてまいりました。得意とする相談は、睡眠障害、メンタルヘルス、生活習慣病など。オンライン健康推進室では、コンテンツ作成、コラム執筆、チャット健康相談やオンライン面談などをしています。ぜひお気軽に、ご相談ください。
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