H1

健康コンテンツ

健康コンテンツ詳細

そのモヤモヤ、言葉にしてみませんか?
~感情を言語化して、ストレス軽減~

2026/05/13
ヘルスアップ健康だより

こんにちは。ONLINE健康推進室です。

「理由はよく分からないけれど、なんとなくモヤモヤする」
そんな風に思うこと、誰にでもあるのではないでしょうか。

この「なんとなくモヤモヤする」は、はっきりした理由が見えにくい分、「気のせいかな」「自分が弱いだけかも」と我慢してしまいがちです。
今回は、このような「うまく言葉にできないモヤモヤ」をちょっとだけ軽くしてくれる『感情の言語化(ラベリング)』という方法をご紹介します。

感情に名前をつけると、脳では何が起きる?

今感じている気持ちに「不安」「怒り」「さみしさ」などと名前をつけたり、「イライラしているな」「不安なんだな」と言葉に出したりすることを、心理学では「感情のラベリング(affect labeling)」と呼びます。

アメリカのカルフォニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の心理学者マシュー・リーバーマンらの研究グループは、「感情に名前をつけること自体に、感情を落ち着かせる力があるのか」を明らかにするために、不快な表情の写真を見せたときの脳の働きを調べました。

①ただ写真を見るだけ
②写真の人物の感情を「恐怖」「怒り」などと言葉でラベリングしながら見る

上記のシチュエーションで脳活動を比較したところ、②の感情に名前をつけた人たちでは、不安や恐怖を感じる脳(扁桃体)の活動が弱まり気持ちを整理したりコントロールする脳(前頭前野) の活動が高まることが分かりました。

扁桃体
恐怖や危険、不安などの「イヤな刺激」に素早く反応し、体に「ストレス反応」を起こす部分
前頭前野
状況を整理し、感情をコントロールしたりブレーキをかけたりする「このあとどう動くか」を考えて判断する「こころと体のブレーキ」役の部分

つまり、感情を言葉にすることは、脳の働きとしても「ストレスのつらさを少し軽くしてくれる」ということです。


感情のラベリングで、日々をメンテナンス!

感情のラベリングは、メンタル不調があるときに行うもの、と思いがちですが、実はふだん元気に働いている方にとっても「日々のメンテナンス」として役立つ方法です。

①自分の状態に早めに気づける
感情に名前をつけることで、「最近、疲れが多いな」「ここ数日は、不安が強めだな」といった形で「自分の状態を客観的に把握」しやすくなります。
早めに気づくことで、「今日は早めに寝よう」「仕事のペースを少し落としてみよう」「一度、誰かに相談してみよう」といった調整や相談へとつなげやすくなるのです。
②自分の“ストレスパターン”が分かり、無理をためこみにくくなる
感情のラベリングを続けていると、自分なりのパターンが少しずつ見えてきます。
無理を溜め込まない工夫を何点か挙げてみます。

月末や繁忙期に「焦り」を感じる➡繁忙期前後は予定を詰め込みすぎないようにしよう
会議が多い日は「イライラ」が出やすい➡会議が多いから、意識して休憩を入れよう
在宅勤務の日は「さみしさ」が出やすい➡在宅の日は、意識して誰かと一言でも話す機会をつくろう

感情のラベリングは、不調になってからの対処だけではなく、ふだんから自分を大切にするための習慣として取り入れていけると良いですね。

感情のラベリングの方法

では、ここからは、日常の中で続けやすいラベリングの方法をご紹介します。
① 今日の気分に近い言葉を3つメモする
その日の気分に近い言葉を、手帳やスマホのメモに「3つだけ」書き出してみてください。
単語だけでもかまいません。きれいに書こう、原因まで分析しようと思う必要はありません。
(例)
■「疲れた」「不安」「ほっとした」
■「イライラ」「焦り」「達成感」 ■「さみしさ」「安心」「だるさ」
② 余裕があれば、強さをつけてみる

もし余裕があれば、10点満点で強さをつけてみるのもおすすめです。
(例)
「イライラ:7点/疲れ:5点/安心:3点」
-「不安:4点/期待:6点/緊張:8点」 など
数日続けてみると、「今日はイライラが高めだな」「最近、疲れがずっと7~8点だな」など、自分の状態の変化に気づきやすくなります。

感情のラベリングのタイミングは?

感情のラベリングは日々のメンテナンスとして、寝る前、仕事の後、通勤や電車の中など、自分なりの「一日の区切り」に行うと続けやすくなります。
その日の感情を一度言葉にして振り返ることで、翌日に持ち越すストレスを少し減らす「こころのリセット」となります。

また「理由はよく分からないモヤモヤ」「会議・プレゼン・トラブル対応」など、なんとなく引きずっている出来事があったときも出番です。
感情をラベリングすることは、感情に少し距離を置きやすくなり、こころの負担を軽くする一歩になるのです。

まとめ

感情のラベリングを行ううえで大事なのは「なぜこう感じているのか」を分析することではありません。
「今、自分はこう感じているんだなと気づくこと」「感情にふたをせず、そっと言葉をあげること」それだけで、こころのモヤモヤが少し軽くなります。
「最近なんとなくモヤモヤするな」と感じたら、そのモヤモヤにまずは一つ言葉をつけてあげてみてくださいね。

執筆者プロフィール 仙波/保健師
臨床・行政・教育現場など多様な現場で人と向き合ってきた経験をもとに、働く人の健康や働き方をサポート。
仕事と生活の両立に悩む声にも寄り添いながら、従業員向け健康支援コンテンツ作成や、看護職のキャリア相談に携わって参りました。
チャット健康相談では、日常の小さなお悩みでもぜひお待ちしています。一緒に解決法を探していきましょう!
毎日の元気と笑顔をサポートする健康情報をお送りします!

季節のトピックスや健康増進に役立つコラム・動画を定期配信しています。
「これならできそう」、「これを実践したら心地よさそう」と思えることがあなたに合った健康づくりのヒントを見つけるコツ!
できることから無理なく健康づくりを始めましょう!バックナンバーはこちらからご覧いただけます。
ご質問やご相談など、健康相談をお気軽にご利用ください。相談方法の詳細はこちらからご確認いただけます。

看護師・保健師があなたのそばに。
ボタンをタップして、LINEで相談してみましょう!

一覧へ戻る