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身近にひそむ食中毒!原因別に知っておきたいポイント

2026/08/05
ヘルスアップよくある相談

皆様、こんにちは。ONLINE健康推進室です。梅雨が明け、猛暑・酷暑という言葉が並ぶ暑い日が続いていますね。

食中毒というと飲食店での食事が原因と思われがちですが、ご家庭でも食品の管理に気を付けたい時期です。
食中毒には細菌性やウイルス性など、さまざまな原因があります。
一般的に夏は高温多湿で細菌が増えやすく、細菌性食中毒が起こりやすい季節です。
今回は、夏に気を付けたい食中毒の原因菌と、予防のポイントをご紹介します。

夏に気を付けたい食中毒の原因菌

ウェルシュ菌

ウェルシュ菌は自然界に広く存在する菌で、100℃で数時間の加熱にも耐える熱に強い芽胞を形成します。
温度が下がった45℃前後で菌が最もよく増殖しやすくなります。
カレーなどの大量の煮込み料理や汁物のように、食品の中心まで冷めるのに時間がかかる料理で増えやすいのが特徴です。

この芽胞を含む食品を食べた後、腸内で発芽し増殖、毒素(エントロトキシン)を産生して、下痢や腹痛を引き起こします。
発症までに6~18時間と時間がかかるのは、「食べた後、お腹の中で毒素が作られるタイプ」の食中毒だからです。
そのため、調理後は速やかに小分けして冷却し、常温で長時間放置しないことが大切です。再加熱する場合も、中心まで十分に加熱しましょう。

症状:腹痛、下痢。嘔吐や発熱は少なく、症状は比較的軽いことが多い。
潜伏期間:6〜18時間

黄色ブドウ球菌

顕微鏡でみると「ぶどうの房」のように集まっていることから、この名前がつけられました。
黄色ブドウ球菌は人の手や傷口に多く存在し、食品の中で増殖する際に「エンテロトキシン」という毒素を作り出します。
そのため、調理された時点ですでに食べ物の中に毒素が含まれているのです…!
これを人間が口にすると、毒素がダイレクトに消化管の粘膜を刺激するため、食べてから30分〜6時間という非常に短い時間で急激な吐き気や腹痛などの症状が現れます。

つまり、黄色ブドウ球菌は「食べる前に、食品の中に毒素が含まれているタイプ」の食中毒です。
そのため、調理時に毒素をつけない対策が必要です。
調理前の手洗いを徹底し、手に傷や化膿がある人は調理しないか手袋を着用する、食品は室温に放置せず早めに食べるか冷蔵保存するようにするとよいでしょう。

症状:吐き気、嘔吐、腹痛。下痢を伴うこともあるが、一般に高い熱は出ない。
潜伏期間:30分〜6時間

食中毒の予防の基本

食中毒は、その原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着し、体内へ侵入することによって発生します。
そのため、食中毒を防ぐためには、細菌の場合は、次の3つが原則になります。

▶細菌を食品に「つけない」
▶食べ物に付着した細菌を「増やさない」
▶食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」

こうした食中毒予防の基本を、毎日の調理や保存で実践しやすくした考え方が「HACCP」です。

家庭で行うHACCP(宇宙食から生まれた衛生管理)

HACCPとは「Hazard Analysis and Critical Control Point(危害分析・重要管理点)」の略称で、食中毒などの危害がどんな原因で発生するか分析し、予防するために管理する衛生管理の手法です。
もともとは宇宙食の安全確保のためにNASAで開発された衛生管理の考え方ですが、家庭での食中毒予防にも取り入れることができますので参考にしてみてくださいね。

調理前の手洗いを忘れない(傷口がある場合は使い捨て手袋などを装着する)
生肉・加熱後食品を分けて扱う
中心温度75℃で1分以上を目安に加熱する
④作り置きは浅い容器に小分けして早く冷ます(3時間以内に20℃以下、できれば10℃以下まで)
⑤弁当はよく冷ましてから詰め、保冷剤を活用する
使った器具はすぐ洗い、清潔に保つ

持ち運びで気を付けたいポイント

お弁当の持ち運びでは、保冷材の使い方に加え、保冷バッグの選び方も大切です。
ポイントは、保冷力・容量・使いやすさの3点です。

保冷剤は大きさや種類によって保冷時間が異なります。小型は短時間用、中型は1〜2時間程度、大型はより長時間の保冷に向いています。
冷気は上から下に流れやすいため、保冷剤を食品の下だけでなく上にものせると保冷力が高まります。

また、保冷バッグのサイズや性能もポイントです。
中身に対してサイズの合っていない保冷バッグはすき間が多すぎると保冷効果が減少し、小さすぎると保冷材のスペースがなくなるので注意しましょう。
断熱材は厚さが厚いほど保冷効果が高まります
ご自身の持ち運びの用途に合わせ、使いやすいものを選ぶと良いでしょう。

食品の鮮度を保つ工夫についても、以前のコラムでもご紹介しておりますので、あわせてご参考ください。
【保健師監修】 夏の魔法!食品の鮮度をキープする5つの必勝テクニック

まとめ

食中毒は、原因菌の特徴を知り、日々の調理や持ち運びに気を付けることで予防できます。
家庭でも「つけない、増やさない、やっつける」を意識し、安全な食事を心がけましょう。

執筆者プロフィール 仙波/保健師
臨床・行政・教育現場など多様な現場で人と向き合ってきた経験をもとに、働く人の健康や働き方をサポート。
仕事と生活の両立に悩む声にも寄り添いながら、従業員向け健康支援コンテンツ作成や、看護職のキャリア相談に携わって参りました。
チャット健康相談では、日常の小さなお悩みでもぜひお待ちしています。一緒に解決法を探していきましょう!

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