人には1日周期で生体リズムを刻んでいる体内時計が備わっています。 しかし人の体内時計の周期は24時間よりも少し長めにできているため、調整しないと徐々に後ろにずれていきます。その調整の役目を担うのが光です。 朝の光は体内時計をリセットする力があります。 目覚めてすぐに朝の光を浴びることは、光の力を使って体内時計をリセットして、後ろにずれるのを調整でき、すっきりと覚醒し、日中を活動的に過ごすことができます。 反対に夜に光を浴び続けると睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌が減り、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりする影響を与えます。
光には目に見える可視光線と、紫外線や赤外線のように目に見えない光があります。 可視光線は波長の短い紫から波長の長い赤い光まで7色あり、蛍光灯や太陽光は7色すべてを含む白くて強い光です。 蛍光灯の光も長時間浴びていると体内時計が遅れる原因になります。 就寝前にスマートフォンなどの電子器機から発するブルーライトを見ると眠りを妨げるといわれますが、それはブルーライトが可視光線の一つだからです。
心地よい眠りに導くために、夕食後は徐々に室内の照明を暗くしていき、就寝前にのんびりする時間になったら、100~300ルクスにまで照明を落としていきましょう。 自宅の洗面所や、雰囲気のある喫茶店の暗さが目安です。 一般的にオフィスの照明は500~1000ルクスありますから、それに比較するととても暗く感じるかもしれません。 そのため、読書をするときなどは、スタンド照明などで手元を照らしましょう。そして就寝する1時間前には照明をさらに下げます。
眠りが浅いときは光の刺激を感じとっていますから、就寝中の光のコントロールも重要です。 就寝するときは照明を落として、室内を暗くしましょう。 窓から光が入ってくるなら、カーテンやブラインドで遮断します。カーテンだけではうまく遮断できない場合は、アイマスクもおすすめです。 真っ暗では眠れない人は、間接照明を使いましょう。間接照明は、メラトニンの分泌に対する影響が比較的小さい暖色系の光を選ぶことをお勧めいたします。
夕飯を終えた後から、就寝に向けた準備を着々と進めて深く眠り、爽快な目覚めを迎えてくださいね。
睡眠は、疲労回復の源です。日々を”イキイキ”&”はつらつ”と過ごせるよう、オンライン健康推進室が睡眠時間を充実させるヒントをご紹介しています。 ヒントを取り入れて、より質のよい睡眠習慣を手に入れましょう! バックナンバーはこちらからご覧いただけます。
一覧へ戻る