日本には四季があるため、時季によって室内の温度に大きな開きがあります。 寝室の最適な温度については諸説あるものの、夏は28℃以下、冬は18℃以上に調整するとよいというのが一般的です。 ただし室内の温度だけでなく、湿度も調整することで、より入眠しやすくなります。 このコラムでは、睡眠に適した寝室環境の作り方についてご紹介します。
深い眠りを得るためには、温度と湿度の調整が不可欠です。 温度は季節に合わせて調整が必要ですが、湿度は年間を通して50%±5%に保つとよいといわれています。 これからの季節は室温も湿度も高くなり、冷房を使う日も増えていきます。上手に室温・湿度を整えましょう。
スムーズに睡眠に入っていくためには、深部体温(体の内部の温度)と、皮膚温度(体の表面の温度)の差が縮まることが大事です。 人は深部体温を下げるために眠くなると手を温かくするなどして熱を放射させますが、温度と湿度が高いと熱を放射させることで出た汗が蒸発しにくいので、入眠に誘うだけの体温低下が行われにくくなります。 睡眠と体温の関係について知りたい方はこちらのコラムもご覧ください。
入眠対策として夏の寝室は、温度28℃以下、湿度40~60%が適しています。 温度計・湿度計で確認することがおすすめです。 その理由は、部屋の広さやエアコンの機種などにより、室温がリモコン設定通りにできないこともあるからです。 冷房をつけると寒く感じ、消すと目が覚めるという人は、設定温度を2段階に分けてみましょう。 就寝の1時間前に設定温度を25℃に下げて、壁や家具、天井やクローゼットの中などにこもっている昼間の太陽光の熱を一旦下げてから、寝るときに設定温度を26~28℃に変更します。 また、冷房をつけて寝ると目覚めからだるさを感じる方がいらっしゃるかもしれません。 人の体は、覚醒に向かって体温が上がっていきますが、体が冷えすぎることで体温が上手に上がらないことがだるさの原因となっています。 朝まで冷房をつける場合は、体に直接風が当たらないように、エアコンの風向を調整します。長袖長ズボンのパジャマと、布団をかけて寝るようにしてみましょう。
冬の寝室は18℃以上を保ちましょう。寒い寝室で寝ていると夜間にトイレに行きたくなり、眠りも浅くなります。 また冬場は空気が乾燥しているので、加湿器を使い湿度50%以上を保つようにしましょう。
寒いからといって掛け布団や毛布を何枚も重ねると、寝具の重みで体が圧迫されてしまうので、かえって寝苦しくなります。 冷たい空気は床にたまるので、敷きパッドを使って敷き布団の保温性を高め、寝床内の温度を保ちましょう。寝る前に布団乾燥機を使って布団を温めたり、湯たんぽを活用してもいいですね。
徐々に暑くなっていく春や、急に冷える夜もある秋は、掛け布団を一枚増やしたり、寝間着を着て冷えを防ぐようにするとよいです。 冬は布団を重ねることで体が圧迫され、寝苦しくなることもあるかもしれません。 このようなときは、湯たんぽや布団乾燥機であらかじめ布団を温めておくといった工夫をしてみてるとよいでしょう。 季節にあった温度・湿度を調整し、寝具も上手に使いながら快適な眠りを得てくださいね。
夕飯を終えた後から、就寝に向けた準備を着々と進めて深く眠り、爽快な目覚めを迎えてくださいね。
睡眠は、疲労回復の源です。日々を”イキイキ”&”はつらつ”と過ごせるよう、オンライン健康推進室が睡眠時間を充実させるヒントをご紹介しています。 ヒントを取り入れて、より質のよい睡眠習慣を手に入れましょう! バックナンバーはこちらからご覧いただけます。
一覧へ戻る